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ワイルド・シティ ウェリントン
ウェリントンはニュージーランドの北島の南端にある。首都とはいえ、人口は最大都市オークランドの1/3。市街地は、歩くと20分ほどで横切れてしまう。中心地から車で15分も行けば、牧草地・丘陵地帯が広がる。ウェリントンの西の住宅地カロリから南海岸にかけて広がる、私有の牧場地帯を探検する、というちょっと変わった山行(?)をしたのは、3月のはじめだった。にほんブログ村 アウトドアブログへ




始めの1時間半は、今は使われていないため棘だらけの潅木、ハリエニシダが生い茂る荒地を横切る沢をさかのぼる。どん詰まりのところで、昔の貯水池の堰堤を越さなければならないところが、下が切れ落ちた急斜面を横切らなければならず、ちょっと嫌な感じだ。凶暴な木性イラクサ、オンガオンガの株があちこちにあり、注意を要する。

そこを抜け、沢が急角度で方向を変えるところで、土地の所有者が変わり、荒地から手入れされた牧場地帯の様子が変わる。ここで農道を登って、丘陵の上に出るところが、20分ほどの登りだ。日が照り付けて暑いが、ちょっと上がると風があって気持ちが良い。登りきったところで休憩。向かい側に電波送信塔などが見える。


ここからは丘陵の尾根筋を南の方角に辿っていく、気持ちよいルートだ。

北島と南島を結ぶフェリーが彼方を横切っていく。(衝突寸前ではありません)どんどん進み、もう少しで海岸への下りにかかるというところで昼食。

目の前には、南カロリ谷の河口と、灯台岩が見える。

北島からのフェリーと、南島からのフェリーが、灯台岩の近くですれ違っていく。海の青さが眼に痛いほどだ。遠景には、南島北端、マルボロ沿岸地域(Marlborough Sounds)が見える。

昼食後、南カロリ谷の河口に下降する。このあたりは、手製の別荘=掘っ立て小屋が小さな集落を作っている。これらは、bachまたは clibとよばれ、キウィののんびりしたライフスタイルの理想を象徴するものだといわれる。


ここから南カロリ谷を遡っていく。午後になってから風が出てきて、ちょっと歩きにくい。谷の下流は放牧地になっていて、遠くに馬の群れが見える。適当に流れを横切りながら進んでいくが、時々ハリエニシダの茂みがあり、すんなりは行かない。ちょっと荒れた感じの支流に入り少し行くと、また手入れがされよく使われている牧草地に出る。農場主の人と会ってちょっとおしゃべり。今回の山行のリーダーは、下見に3ヶ月かけ、地主たちと交渉して、8つの農場を横切る許可をもらったという。

ここから東へ方向を変え、丘陵を越えて車を置いたところに戻るのだが、これも単純には行かない。いったん南カロリ谷に下降し、ちょっと遡ってから東側の斜面を作業道に向かって登る。すんなり谷通しに来られれば良かったのだが、その部分の農場の地主がOKを出さなかったので、ちょっと遠回りになったそうだ。斜面を高く巻いている作業道を進んでいくと、市の下水処理場が見えてくるし、匂いでも分る。都会の近くを歩いていることを思い知らされる。我慢して通り抜け、30分ほどで車をおいたところに戻れた。普通の山行ならこのあと家に帰る前に長いドライブがあるのだが、今日は15分で帰宅だった。

by mimi_s_mum | 2006-04-05 13:06 | 山行報告




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